テリィのこと
朝 起きたら、うぐいすの鳴き声がしました。
昔、近所に木がウッソウト茂っているお宅がありました。
その中でもメタセコイアという一際高い木があり、
車を運転していても遠くから確認できるほどでした。
春先になると、うぐいすがその木に来て鳴き声練習をするんです。
最初は「ケキョ ケキョ」ってやってるんですが、だんだん上手になって
「ホー ホケキョ」って完成形になっていくんです。
毎年その練習声を楽しみにして、ああ 春がきたんだと感じていました。
しかし、そのお宅も人が住まなくなり、放火の心配があるということで
多くの木が処分されました。
鳥たちもめっきり少なくなり、うぐいすの声も聞かなくなり数年たっていました。
今朝のうぐいす、どこか安全な練習場をみつけて練習していたんでしょうね。
うぐいす、偉い!
ところで、本題。テリィについて。
テリィって、我が家に16年1か月居た犬です。
去年の7月に永眠しました。
昨日、動物と会話ができるハイジという人がテレビに出ていました。
事故で亡くなった息子さんの仏壇の前に、ワンちゃんが5年もの間いるんですって。
エサを台所で食べ、すぐに仏壇の前に来る生活なのでご両親が不思議に思っていました。
ハイジさんの透視によると、お母様がいつも仏壇の前で泣いていて
自分が(ワンちゃん)がそばに座ると一瞬表情が和んだ。
また、自分が一緒について行った時はいつも戻って来れたのにその日は、一人で行って帰れなかった。ごめんねっていう気持ちがある。
犬は写真とか、絵は認識しないものとされているが、そのワンちゃんは
仏壇に飾ってある息子さんの写真がわかり、いつも見ていたい…
こんなピュアな気持ちを、持っているんですね。
我が家のテリィ、去年の今頃だんだんボケが進み徘徊と夜鳴きの回数が増えていきました。
6月になると、毎晩夜中の1時に鳴きはじめ、なだめては寝ての繰り返し。
狭い所に入り込み、出れんわ!ってわめくし、門の隙間から抜け出し溝に落ち、また出れんわ! 犬小屋に繋げば、放せ! 雨が降れば、ずぶぬれになりにいく。
もう、介護つかれでヘトヘトで老犬ホームをネットで探しだし面接に連れて行くも、やんわり断られ…
途方にくれました。
その帰り道、車の中でスヤスヤ気持ち良さそうにねているテリィに
「夜鳴きしなければ、いつまでも居ていいんだよ」って言いました。
ダメモトで、時々預かってもらっていたペットショップに事情を話したら
一週間後から、お世話になることになりました。
不思議なことにその日から、あれほどひどかった夜鳴きと徘徊がなくなりました。ボケが治った?と思ったほどでした。
これが、日曜日のことです。
2日後の火曜日、私が朝8:15~14:30まで留守にしなければいけませんでした。
猛暑が続いていたので、日陰にテリィを置いて出かけました。
用事を済ませて帰ると、テリィが強い日差しの中横たわっています。
あわてて持ち上げると、硬直していてまるで庭箒のよう。
息は、もうありませんでした。
昨日のテレビを見て、テリィのことが思い出されました。
私と夫のこと、どう思っていたかなあ。
必死にやってきたけど、怒ったこともあったなぁ。
8か月たった今、また思い出されました。